易経は3500年前に中国で生まれた皇帝の学問を経典としてまとめられたものです。
易は伏犠(ふっき)によって作られ、周王により大成されたといわれています。
易経は儒教の経典である五経(易経、書経、詩経、礼記、春秋)のトップにあげられ、孔子並びにその弟子達により解釈がつけられ、
十翼という書物として記されました。
易経は、人生における的確なアドバイスを与える糧として、古代から現在に至るまで人類にとっての宝物として活用されてきました。
それでは、易経の成り立ち(構成)について見ていきましょう。
1)太極
易の世界では、この世は陽と陰からなり、陰陽の消長による変化、発展により解釈されます。人間は天地自然と一体となって存在し、
その意志が宇宙の中心、太極、易神として位置づけられています。
太極は、陰(--)と陽(ー)からなり、さらに老陽、少陰、少陽、老陰の四象に分けられます(下図参照)。
2)八卦
四象にもう一つ陰、陽を重ねたのが八卦です。八卦は、この世の天地自然は、天、沢、火、雷、風、水、山、地からなるとして、陽と陰からなる3つの組み合わせからなる形で表わされたのが八卦です(下図参照)。
3)64卦
八卦を上下2つの組み合わせにより表したのが8×8=64による64卦で、これにより、この世のあらゆる事象を表しています。
4)爻
それぞれの卦を構成する6つの陽又は陰を爻といいます。爻は、その位置によりその時点におけるアドバイスを表しています。それぞれの卦における始まりから終わりまでの時間経過、変化の過程の物語が述べられています。
(参考文献)
田中恵祥(1995.10.26), 易経入門, ダイアモンド社